絶対音感は身につく?|ピアノを習う前に知っておきたいこと
ピアノを習えば絶対音感が身につくのか、よくある誤解に答えます。絶対音感と相対音感の違い、幼少期の音楽経験との関係、音感トレーニングを行う教室の選び方、大人からでも音感を鍛えられるのかを分かりやすく解説します。
「ピアノを習えば絶対音感が身につくの?」——子どもにピアノを習わせたいと考えている保護者の方から、よく聞かれる質問です。
絶対音感とは、音を聞いたときに、ほかの音と比較せず、その音の高さを音名として認識できる能力のこと。ピアノの音を聞いて「これはド」「これはラ」と分かる力をイメージすると分かりやすいでしょう。
結論から言うと、ピアノを習ったからといって、必ず絶対音感が身につくわけではありません。ただし、幼少期から音楽に触れることで、音の高さを聞き分ける力を育てることを目指す教室もあります。この記事では、絶対音感の基礎知識と教室選びのポイントを解説します。
絶対音感と相対音感の違い
絶対音感は、聞こえた音の高さを、基準となる音なしで認識する能力です。ピアノで「ド」を鳴らしたとき、その音だけを聞いて「ド」と判断できるイメージです。
一方の相対音感は、基準となる音との音程の関係から音の高さを判断する能力です。「この音がドなら、次の音はソ」というように、音と音の距離を捉えます。
ピアノを演奏するうえでは、絶対音感だけでなく相対音感も重要です。
ピアノを習えば絶対音感が身につく?
ここは誤解しやすいポイントです。ピアノを習っている人が必ず絶対音感を持っているわけではありません。絶対音感には個人差があり、音楽教育を受けた人の中にも絶対音感を持たない人はいます。
また、絶対音感がなければピアノが上手に弾けない、ということでもありません。多くのピアノ演奏では、相対音感や楽譜を読む力、リズム感、表現力なども大切です。
子どものうちに始めると有利?
絶対音感については、幼少期の音楽経験との関連が研究されています。小さい頃から音に触れ、音名と音の高さを結びつけるトレーニングを行うことで、絶対音感の獲得を目指す方法があります。
ただし、何歳から始めれば必ず身につく、という明確な保証はありません。子どもの発達や音楽経験、練習方法によっても違いがあるため、「何歳までに始めないと身につかない」と考えすぎる必要はありません。始める時期の目安については、子どもは何歳からピアノを習うべき?で詳しく解説しています。
絶対音感を目指すなら教室選びが重要
「子どもに絶対音感を身につけさせたい」という目的がある場合は、一般的なピアノレッスンだけでなく、音感トレーニングを取り入れている教室を探してみましょう。教室によって、音感教育への取り組み方は異なります。
- 音を聞いて音名を当てる
- ピアノの音を聞き分ける
- 歌って音程を確認する
- 音符と音を結びつける
- 聴音の練習をする
こうした取り組みの有無や内容は、体験レッスンで「絶対音感を身につけるためのレッスンはありますか?」と直接確認するのが確実です。ピアマップ掲載の東京都内の教室では約85%が体験レッスンを実施しています。幼児期のレッスン内容全般は幼児レッスンの内容も参考にしてください。
体験レッスンでは、次のような質問をしてみましょう。
- 「絶対音感のトレーニングは行っていますか?」
- 「どのような方法で音感を育てていますか?」
- 「対象年齢は何歳からですか?」
単に「絶対音感が身につく」という言葉だけで判断せず、実際のレッスン内容を確認することが大切です。
絶対音感がなくてもピアノは楽しめる
絶対音感がないとピアノを楽しめない、ということはありません。楽譜を見ながら正確に音を弾いたり、音源を聴いて曲を覚えたり、コード進行を理解したりと、さまざまな方法で音楽を楽しめます。
大人になってからピアノを始める場合は、絶対音感の獲得だけを目標にするより、好きな曲を弾く楽しさや演奏技術を身につけることを重視するほうがよいでしょう。
大人からでも音感は鍛えられる?
「大人だからもう音感は身につかない?」——そんなことはありません。
絶対音感と相対音感は別の能力ですが、大人になってからでも、音程を聞き分けたり、音を歌ったり、楽譜と音を結びつけたりするトレーニングはできます。特に相対音感は、ピアノの練習やソルフェージュ、聴音などを通して鍛えていくことができます。「音感がないからピアノは無理」と諦める必要はありません。
ピアノ初心者がまず重視したいこと
ピアノを始めたばかりなら、絶対音感だけにこだわる必要はありません。まずは次の基本を少しずつ身につけていきましょう。
- 正しい姿勢を身につける
- 鍵盤の位置を覚える
- 楽譜を読む・リズムを理解する
- 指をスムーズに動かす
- 音をよく聴いて演奏する
「昨日弾けなかったところが今日は弾けた」という小さな上達を楽しむことが、長くピアノを続けるためには大切です。
まとめ:音感は目的の一つ、でもすべてではない
- ピアノを習っても、必ず絶対音感が身につくわけではない
- 絶対音感には個人差があり、幼少期の音楽経験との関連が研究されている
- 音感トレーニングを取り入れている教室もあるので、目指すなら教室選びと内容確認が重要
- 相対音感は大人からでも鍛えられる
- 絶対音感がなくてもピアノは十分に楽しめる
「この曲を弾けるようになりたい」という気持ちも、ピアノを始める立派な理由です。音を一つずつ聴いて、弾いて、楽しむ。その積み重ねが、豊かな音楽体験につながっていきます。ピアノを習うことで得られるものは音感だけではありません。ピアノを習うメリットもあわせてご覧ください。
よくある質問
- Q. ピアノを習えば絶対音感は身につきますか?
- A. ピアノを習ったからといって必ず身につくわけではありません。絶対音感には個人差があり、音楽教育を受けた人の中にも持たない人はいます。一方で、幼少期から音感トレーニングを取り入れ、獲得を目指す教室もあります。
- Q. 絶対音感と相対音感は何が違いますか?
- A. 絶対音感は基準となる音なしで聞こえた音の高さを音名として認識できる能力、相対音感は基準の音との音程関係から音の高さを判断する能力です。ピアノの演奏では絶対音感だけでなく相対音感も重要な役割を果たします。
- Q. 大人からでも音感は鍛えられますか?
- A. 鍛えられます。特に相対音感は、ピアノの練習やソルフェージュ、聴音などのトレーニングを通して大人からでも育てていけます。音感がないからピアノは無理、と諦める必要はありません。