練習しない子への接し方|ピアノを嫌いにさせない親のサポート
「子どもがピアノを練習しない…」と悩む保護者の方へ。練習しない理由の探り方、声かけの工夫、短時間から始めるコツ、講師への相談方法まで、ピアノを嫌いにさせずに練習習慣を育てる接し方を解説します。
「ピアノを習わせたけれど、家では全然練習しない……」——子どものピアノ練習について、そんな悩みを持つ保護者の方は少なくありません。何度声をかけても動かず、つい親のほうがイライラしてしまうこともあるでしょう。
このようなときは「やる気がない」と決めつける前に、なぜ練習したくないのかを考えてみることが大切です。この記事では、ピアノを練習しない子どもへの接し方と、家庭でできる工夫を紹介します。
まず「練習しない理由」を考えてみる
子どもが練習しない理由は、一つとは限りません。
- ピアノより遊びたい
- 練習時間が長く感じる
- 曲が難しくて弾けない
- どこを練習すればいいか分からない
- 失敗するのが嫌・叱られるのが嫌
- 疲れている
- ピアノそのものに興味がなくなっている
「練習しない=怠けている」と考える前に、子どもがピアノに向かいたくない理由を探してみましょう。理由によって、有効な対応は変わります。
「練習しなさい」を繰り返さない
「早く練習しなさい!」「いつになったらやるの?」と毎日のように注意されると、子どもにとってピアノが「怒られるもの」になってしまうことがあります。
代わりに「今日はいつ練習する?」「ご飯の前と後、どっちがいい?」など、子ども自身に選択肢を渡すのも一つの方法です。自分で決めた予定なら、練習にも取り組みやすくなります。具体的な声かけの言い換え例は家で怒らないピアノ練習のコツでも紹介しています。
練習のハードルを下げる
「毎日30分」と決めているのに子どもがピアノに向かわない場合は、練習の設定自体を見直してみましょう。
- 5分だけやってみる
- 1曲だけ弾いてみる
- この部分だけ練習してみる
「30分やりなさい」と言われるより、「5分だけならやってみようかな」と思えるほうが、ピアノに向かうハードルは下がります。短時間でも習慣になってきたら、少しずつ増やしていけば十分です。
また、練習しない原因が「曲が難しすぎる」ことも意外と多いものです。「どこが一番難しい?」と聞いてみて、難しい部分を細かく分けたり、テンポを落としたり、簡単な部分から練習したりすると取り組みやすくなります。
「できない」ではなく「まだできない」
子どもが間違えたときは、「できないね」ではなく**「まだ難しいね」**と声をかけるのがおすすめです。「まだ」という言葉には、「これからできるようになる」という余地があります。
ピアノは一度の練習ですぐ弾けるようになるものではなく、間違いながら少しずつ上達するもの。そのことを言葉で伝えてあげましょう。
子どもに選ばせて、好きな曲の時間も作る
練習内容をすべて親が決めるのではなく、「今日はどの曲からやる?」「好きな曲と宿題、どっちを先にする?」と子ども自身に選んでもらうと、練習への主体性を持ちやすくなります。
さらに、練習の最後に自由にピアノを楽しむ時間を作るのもおすすめです。宿題だけでは「練習=課題」になりがちですが、興味を持った曲を自由に弾く時間があると、ピアノへのモチベーションにつながります。
親は細かく採点しない
「そこ間違えた」「リズムが違う」と指摘したくなっても、演奏の細かなチェックは講師に任せて大丈夫です。家庭では「最後まで弾けたね」「昨日よりスムーズだったね」など、練習したことそのものを認めることを意識してみましょう。
練習を習慣にしたい場合は、練習した日にカレンダーへシールを貼るなど、達成を見えるようにする方法もあります。親がどこまで練習に関わるべきかは、親はどこまで練習を見る?で年齢別に解説しています。
練習しない日があってもいい
学校や習い事で疲れている日、体調がよくない日、友達と遊びたい日——子どもにもいろいろな事情があります。一日練習しなかったからといって、大きな問題になるわけではありません。無理に練習させて親子喧嘩になるくらいなら、その日は休むという選択肢もあります。
ただし、長期間まったく練習しない状態が続くなら、ピアノを弾くこと自体が嫌になっていないか確認してみましょう。「ピアノ楽しい?」「どんな曲を弾いてみたい?」と気持ちを聞いてみて、もし「もうやりたくない」と言うのであれば、ピアノを辞めたいと言われたときの対応も参考にしてください。
ピアノの先生に相談してみる
家庭での練習に悩んだら、講師に相談して大丈夫です。「家ではほとんど練習しません」「練習すると親子で喧嘩になります」など、具体的に伝えてみましょう。講師から見た様子と家庭での様子を共有することで、宿題の量や曲の難易度を調整してもらえることもあります。
これから教室を探す場合は、家庭でどの程度の練習が必要かも事前に確認を。毎日の練習を重視する教室もあれば、好きな曲中心にゆったり進める教室もあります。子どもの性格に合った教室の選び方は子どものピアノ教室の選び方をご覧ください。
まとめ:「練習しなさい」より「何を弾いてみたい?」
子どもがピアノを練習しないときに意識したいポイントをまとめます。
- 「練習しなさい」を繰り返しすぎない
- 5分だけ・1曲だけと短時間から始める
- 曲が難しすぎないか確認する
- 子ども自身に選ばせる
- 好きな曲を弾く時間を作る
- できたことを認め、細かく採点しない
- 練習しない日があっても責めすぎない
- 長期間続く場合は講師に相談する
ピアノの上達には練習が必要ですが、練習量だけがすべてではありません。「練習しなさい」と追い立てるより、「今日は何を弾いてみたい?」と聞いてみる。そんな小さな変化が、子ども自身の「弾いてみようかな」を引き出すきっかけになります。
よくある質問
- Q. 子どもがピアノを全然練習しません。どうすればいいですか?
- A. まず「なぜ練習したくないのか」を考えてみましょう。曲が難しい、時間が長い、叱られるのが嫌など理由はさまざまです。「練習しなさい」と繰り返すより、5分だけ・1曲だけと練習のハードルを下げ、子ども自身に練習のタイミングを選ばせるのが効果的です。
- Q. 練習しない日があっても大丈夫ですか?
- A. 一日練習しなかったからといって、それだけで大きな問題になるわけではありません。疲れている日や気分が乗らない日は休む選択肢もあります。ただし長期間まったく練習しない状態が続く場合は、原因を見直し、必要なら講師に相談してみましょう。
- Q. 家での練習について先生に相談してもいいですか?
- A. もちろん大丈夫です。「家ではほとんど練習しない」「練習すると親子喧嘩になる」など具体的に伝えましょう。講師から見た子どもの様子と家庭での様子を共有することで、宿題の量や曲の難易度を調整してもらえることもあります。