子どものピアノ11

ピアノコンクールは出るべき?|メリットと向き不向きを解説

子どもがピアノコンクールに出るべきか迷う保護者の方へ。参加のメリット5つ、負担になりやすいケース、発表会との違いの比較表、参加前に確認したい費用や練習量まで解説。判断の軸は子ども本人の気持ちです。

ピアマップ編集部

「ピアノ教室でコンクールを勧められたけれど、出たほうがいいの?」——ピアノを習っていると、発表会とは別にコンクールへの参加を勧められることがあります。

コンクールでは、ほかの参加者と演奏を競い、審査員から評価を受けます。普段のレッスンとは違う緊張感やプレッシャーがある一方、目標を持って練習することで普段以上に成長できるきっかけにもなります。

結論からいうと、コンクールに出るべきかどうかは、子どもの性格や目的によって変わります。この記事では、参加のメリットと注意点、判断のポイントを解説します。

ピアノコンクールとは?

ピアノコンクールは、参加者が課題曲や自由曲を演奏し、審査員から評価を受けるイベントです。年齢別・学年別・レベル別の部門があるもの、課題曲が指定されるもの、予選・本選があるものなど、形式はさまざまです。

コンクールによって難易度や雰囲気も大きく異なるため、まずは教室の先生に詳しく聞いてみるとよいでしょう。コンクールに力を入れている教室の探し方は、コンクールを目指す教室の探し方で解説しています。

コンクールに出る5つのメリット

1. 明確な目標ができる

「○月○日までにこの曲を仕上げる」という具体的な目標ができます。普段なかなか練習しない子でも、本番が決まることで練習への意識が変わることがあります。

2. 一つの曲をじっくり仕上げる経験ができる

コンクールでは、音の強弱やリズム、フレーズ、テンポなど、細かな部分まで意識して一つの曲を仕上げます。一つのことにじっくり取り組む経験を積むことができます。

3. 本番に強くなるきっかけになる

大勢の人がいる会場で演奏する経験は、普段のレッスンではなかなかできません。緊張した状態で演奏する経験を重ねることで、「緊張しても弾ける」力を少しずつ身につけられることがあります。もちろん、出れば必ず本番に強くなるわけではなく、本人に合ったペースで経験を積むことが大切です。

4. 客観的な評価をもらえる

講評のあるコンクールでは、審査員から自分の演奏について客観的な意見を知ることができます。普段のレッスンとは違う視点からのアドバイスは、成長のヒントになります。

5. 音楽への向き合い方が深くなる

「この曲をどう表現したいか」を考える機会が増え、曲の背景を調べたり楽譜を分析したりすることで、音楽そのものへの興味が深まることもあります。

出ない選択も、もちろんあり

コンクールは必ず参加しなければならないものではありません。「好きな曲を楽しく弾きたい」「趣味として続けたい」という目的なら、出なくても問題ありませんし、出ないから上達できないということもありません。発表会だけ参加する、好きな曲を中心にレッスンするなど、楽しみ方はさまざまです。発表会の位置づけについては発表会がある教室・ない教室の違いも参考にしてください。

向いている子・負担になりやすい子

コンクールが向いている子負担になりやすい子
人前での演奏が好き人前での演奏が極端に苦手
目標があると頑張れる競争が強いストレスになる
競争を楽しめる結果を非常に気にしてしまう
一つの曲をじっくり練習できる練習量の増加が大きな負担になる
難しい曲に挑戦したい・実力を試したい本人が参加したくない

特に注意したいのが、親は出てほしいけれど、子ども本人は出たくないというケースです。コンクールに向けて長期間練習するのは子ども自身。本人が納得しないまま参加すると、ピアノそのものを嫌いになってしまう可能性もあります。もし「ピアノを辞めたい」という言葉が出てきたら、ピアノを辞めたいと言われたときの対応も参考にしてください。

「賞を取ること」だけを目標にしない

「入賞しなければ意味がない」と考えてしまうと、結果によって喜びが大きく左右されてしまいます。しかし、コンクールから得られるものは結果だけではありません。

  • 本番まで練習を続けた
  • 難しい曲を弾けるようになった
  • 人前で演奏できた
  • 前回より上手に弾けた

これらも立派な成果です。結果よりも、挑戦する過程に目を向けることが大切です。

参加前に確認したい4つのこと

  1. 本人が参加したいか —— 最重要ポイント。「出てみたい?」と気持ちを聞いてみましょう
  2. 必要な練習量 —— 普段のレッスンに加えてどの程度の練習が必要になるか
  3. 費用 —— 参加費のほか、楽譜代や交通費、予選通過時の追加費用がかかる場合もあります
  4. コンクールの内容 —— 対象年齢・難易度・審査方法を事前に確認しましょう

あわせて、教室のコンクールへの取り組み方も確認を。希望者だけ参加する教室、教室全体で積極的に参加する教室、コンクール指導を専門にする教室などさまざまです。

コンクールと発表会の違い

発表会コンクール
主な目的演奏を楽しみ、披露する演奏を審査してもらう
競争基本的になしあり
評価基本的になし審査・講評あり
プレッシャー比較的少ない大きくなりやすい
向いている目的楽しく経験したい目標を持って上達したい

どちらが優れているということではなく、子どもが何を目的にピアノを習っているのかで選ぶとよいでしょう。

まとめ:判断の軸は「子ども本人の気持ち」

ピアノコンクールは、必ず出るべきものではありません。明確な目標ができる、本番を経験できる、客観的な評価をもらえるなどのメリットがある一方、競争や練習量が大きな負担になる子もいます。

参加を決めるときは、親や先生の希望だけではなく、子ども本人の気持ちを最優先に。「出てみたい!」なら無理のないコンクールから挑戦し、「出たくない」なら発表会や普段のレッスンを楽しむ——それぞれの子どもに合ったピアノとの付き合い方を見つけていきましょう。

よくある質問

Q. 子どもはピアノコンクールに出るべきですか?
A. 必ず出るべきものではありません。明確な目標ができる、本番を経験できるなどのメリットがある一方、競争や練習量が負担になる子もいます。子どもの性格や習う目的によって向き不向きが変わるため、親や先生の希望ではなく本人の気持ちを最優先に決めましょう。
Q. コンクールと発表会は何が違いますか?
A. 発表会は演奏を楽しみ披露することが目的で、基本的に競争や審査はありません。コンクールは審査員に演奏を評価してもらう場で、順位や講評がつき、プレッシャーも大きくなりやすいのが特徴です。楽しく経験を積みたいなら発表会、目標を持って上達したいならコンクールが向いています。
Q. コンクールに出ないと上達できませんか?
A. そんなことはありません。好きな曲を楽しく弾きたい、趣味として続けたいという目的なら、コンクールに出なくても問題なく上達できます。発表会だけ参加する、好きな曲を中心にレッスンするなど、さまざまな楽しみ方があります。